息子の友だち。
息子は時々友人グループで終電ぎりぎりまで過ごしてくる事があります。
自閉系の発達障害の子が友だちと遊びに出るという事だけでも親にとっては嬉しいかぎりで、帰宅すると疲れてるけど明るい顔で「楽しかった」とぽつりと呟く言葉を聞くのが私は大好きです。
先日もまた深夜に帰宅した途端
「お母さん聞いて欲しい」
と複雑な表情をしました。
何事かと思ったら、その仲間のひとりに性同一性障害だって告白されたとのこと。
友達のまた友達なので良くは知らないけれど、男同士と思って過ごしていた息子にとってネットでちらりと見聞きしてた「性同一性障害」という言葉が身近にあった事はとてもショックだったらしく「これからどう接すればいいのか」と。
ちみはその子を今日までどう思ってたのかねと問うたら
「男同士、いいやつ」
と即答するので「今後はどう思うんだね」と問うと
「男同士のままだな」
じゃあなにも変わらんね。ただその子の脳みそもちみの脳みそと同じでちょっと特別だっただけ。自分は人と違うなとちみが今まで思ってきたのと似た悩みをきっと彼も持って過ごしてきてるって事だけ覚えておいけばいいです。それで、彼が何か助けを求めてきた時、力になってあげられたらいいね。
と伝えると、ちょっと考えて「ああ、そうか。わかった。なにも変わらないんだ」
と笑いました。
同じ「障害」の文字が付くだけでまったく別ですが、発達障害の息子にとって初めて自分から「障害」とカミングアウトした友だちの存在。
これからも変わらず過ごしてくれたらいいなと願ってます。
息子は学生から社会人になる入り口でつまづいてます。
来年は仕事について、もっとたくさんの世界に触れると思います。
世界にはあちこちで障害の有無に関係無くたくさんつまづいて、へこたれて、悩んで迷って泣いて生きてるひとたちが大勢存在している事を知り続けてほしいと思います。
ちみだけじゃないんだよ、って事を知り続けて欲しいと思います。